『脂っこい食事のお供は烏龍茶(ウーロン茶)』と言うことで、今回は烏龍茶にまつわるダイエット情報を科学的に解説していきます✨
筑波大学の徳山教授の行った研究によると、
烏⿓茶にはカテキン類が重合して⽣成する重合ポリフェノールが多く含まれています。こうした成分がエネルギー代謝に与える効果について多くの研究がされていますが、それらの多くは、1回、あるいは1⽇摂取した場合の効果のみに着⽬しています。しかし、飲⽤習慣を考慮すると、お茶の摂取を繰り返した場合の効果を評価することがより重要です。
また、睡眠時間と体重には関連があり、睡眠とエネルギー代謝の制御は協調していると⾔われています。このため、⾷品素材の検討には、睡眠に対する影響も併せて⾏うことが重要です。
本研究では、烏⿓茶の習慣的な摂取が24時間のエネルギー代謝と睡眠に及ぼす効果を、プラセボおよびカフェインのみを含有した飲料と⽐較して検証しました。被験者に2週間にわたり朝⾷と昼⾷時に烏⿓茶あるいはカフェインを飲んでもらい、2週間後にエネルギー代謝と睡眠を測定しました。これをプラセボ飲料の効果と⽐較したところ、烏⿓茶やカフェイン飲料350mlを朝昼2回飲んだ場合、睡眠を妨げずに1⽇の脂肪燃焼が促進されていました。特に、烏⿓茶の脂肪燃焼は、睡眠時に、より⼤きな効果がみられました。⽇中は、⾷事摂取に伴う⾎糖とインスリンの上昇によって脂肪燃焼が強く抑えられるため、烏⿓茶の脂肪燃焼刺激作⽤が睡眠時に現れたと考えられ、睡眠時エネルギー代謝の測定は⾷品素材の効果を検証する際にも重要であることが⽰唆されました。
このほかにも
試験内容
20〜60代の男性6名、女性15名の合計21名を対象に、右のような食品摂取パターンを繰り返してもらい、飲料とサラミそれぞれを摂取した後の「脂っこさ」「渋味」「苦味」の3項目について、口の中の感覚の強さ(感覚強度)を21段階で評価してもらいました。
一般的に、肉と赤ワイン、中華料理とウーロン茶のように、油脂を多く含む料理の組み合わせとしては、渋味のある飲み物が好まれる傾向にあります。今回の研究では、この理由について調べることを目的に、口の中の感覚に焦点を当てました。渋味のある飲み物と油脂を多く含む食品を用いた次のような試験を実施し、官能評価を行いました。
※この研究は、米国のモネル化学感覚研究所との共同研究として「カレントバイオロジー誌」(2012年10月9日発行)に掲載されました。
(1)(2)(3)のパターンにおける口の中の感覚を分析したところ、飲料を飲んだ直後では、(1)の苦味溶液よりも(2)のウーロン茶をサラミと一緒に摂取した場合に、「口の中の脂っこさ」の感覚が有意に低くなることがわかりました。また、(2)(3)からウーロン茶を摂取した際は「渋味」の評価値が高い一方で、「口の中の脂っこさ」の評価値が低くなるなど、「渋味」と「脂っこさ」の感覚は逆の挙動を示すこともわかったのです。
(1)(2)(4)のパターンにおける口の中の感覚を分析したところ、サラミを食べた直後では、(1)の苦味溶液よりも(2)のウー ロン茶をサラミと一緒に摂取した場合に、「口の中の脂っこさ」の感覚が有意に低くなることがわかりました。
以上の結果から、「脂っこい食事にはウーロン茶が合う」という経験則には、「さっぱりした飲み物」としてのウーロン茶の中の「渋味」による刺激が、口の中の脂っこさをより軽減させていることがわかったのです。「一般的にどのような食事でも渋味のある飲み物が選ばれる傾向」を裏づける結果となりました。別の実験結果からは、ウーロン茶には、油脂を乳化させる特性があり、物質的にも口の中から「脂っこさ」を取り除いていたこともわかりました。つまり、渋味のある飲み物を食事の合間に複数回摂取することで、口の中の「脂っこさ」をリセットさせることができ、ウーロン茶ならその効果がより高いのです。脂っこい料理をより楽しむには、ウーロン茶を合わせて飲むことが効果的であり、それが両者の相性の良さとなっていたことが解明できました。
ダイエットや健康面だけではく、食事の楽しみ方としても科学的に証明されています!
皆さんも食事をするときに意識してみると「痩せやすい習慣」が身につくので、ぜひ試してみてください🤗